5 ゲームプレイの運用§
5.1 ゲームの情報§
ゲームの情報は、可視、開示、補助、履歴、非開示の5つのカテゴリーに分かれます。
可視情報とは、物理的に提示されているゲーム状況に関する情報です。プレイヤーは、自身がオーナーであるカードやトークン、それらのカードやトークン上のカウンター、ヒーローのライフ総量の記録を維持し物理的に提示する責任があります。可視の開示情報は以下のものがあります。
- カードの状態。
- カードのゾーンや場所。
- 開示カードやトークンの表記特性。
- オブジェクト上のカウンター。
- ヒーローのライフ総量。
開示情報とは、物理的に提示されていないゲーム状況に関する情報です。プレイヤーは、自身が行った決定や、自身がオーナーであるカードやトークン、自身が所有する資源に対する開示情報を覚えておく責任があります。プレイヤーは、ゲームやマッチにおける共有状況に関する開示情報を覚えておく責任を共有しています。開示情報は以下のものがあります。
- 開示オブジェクトの、それの表記特性とは異なる特性。
- 現在のゲーム状況を定義する、現在は開示されている、決定や効果やイベントの詳細。
- 現在のゲーム状況を定義する、過去の開示されている、決定や効果やイベントの詳細。
- プレイヤーの資源(未消費のアクションポイントやリソースポイント)。
- 現在のターンプレイヤー、ゲームのフェイズ、戦闘のステップ。
- 現在のマッチのゲームスコア。
補助情報は、ゲーム状況とは無関係な情報です。プレイヤーは補助情報を覚えておく必要はありません。ジャッジに求めることができます。補助情報は以下のものがあります。
- フレッシュ&ブラッドのカードやトークンの表記特性。
- ゲームのルール。
- トーナメントのルールやポリシー。
- トーナメントに関する公式情報。
履歴情報は、以前は開示情報だった情報で、現在は今のゲーム状況に影響を与えていない情報です。どのプレイヤーも履歴情報を覚えておく責任を有しません。履歴情報は以下のものがあります。
- 過去に公開されたが、現在は非開示となっているカードの表記特性。
- 現在のゲーム状況に影響を与えない、開示であった決定や効果やイベントの詳細。
非開示情報は、すべてのプレイヤーが知らない、または知ることのできない情報です。どのプレイヤーも非開示情報を覚えておく責任を有しません。非開示情報には以下のものがあります。
- すべてのプレイヤーが見ていない非開示カードの表記特性。
- 非開示である、決定や効果やイベントの詳細。
プレイヤーは可視情報や開示情報を覚えておく責任を有しますが、補助情報や履歴情報や非開示情報を覚えておく責任は負いません。可視情報や開示情報に関する質問については、プレイヤーは完全かつ誠実に答える必要があります。可視情報や開示情報が誤っていることに気づいた場合、プレイヤーはそれを指摘する責任を有します。
プレイヤーは可視情報や開示情報や補助情報を知る権利を持ちますが、履歴情報や非開示情報を知る権利はありません。ジャッジは補助情報を求められた場合、運営上可能な限り、情報を提供する義務があります。
プレイヤーは、可視情報や開示情報や補助情報や履歴情報を偽って(または他のプレイヤーが誤解するよう誘導して)提示してはいけません。
プレイヤーは、ある種類の情報が別の種類の情報であると偽って(または他のプレイヤーが誤解するよう誘導して)提示してはいけません。
例:
- プレイヤーは手札に《氷牙》を持っている(非開示情報)。そのプレイヤーは氷の混融のコストを支払いのため《氷牙》を公開し、他のすべてのプレイヤーに見せた(可視情報)。公開後、すべてのプレイヤーは氷の混融のコストを支払うために氷カードが公開されたことを記憶する責任がある(開示情報)が、その公開されたカードが正確にどのカードであるかを覚えておく必要はない(履歴情報)。
- プレイヤーは《Twin Twisters》をプレイし(可視情報)、2つ目の+1を得るモードを選んだ(開示情報)。対戦相手はジャッジを呼び、《後ろ回し蹴り》のカードテキストについて尋ねた(補助情報)。
- プレイヤーはうっかり手札のカードを床に落とした(非開示情報)。それにより対戦相手はカードの表面をすべて見てしまったが、それらはあくまで非開示情報と見なされる。開示情報や履歴情報になることはない。
5.2 手順の省略§
手順の省略とは、プレイヤーが明示的に宣言することなくゲームプレイの一部を飛ばして行う行動(あるいは行動がないこと)です。手順の省略により、通常は無関係で煩雑な行動を行う必要がなくなり、プレイヤーはゲーム状況について共同理解のもとで効率的にゲームを進行することができます。
手順の省略は、すべてのプレイヤーがどのような手順の省略が行われるかや、その結果によるゲーム状況がどうなるか、を互いに理解している場合にのみ実行できます。実行可能な手順の省略の種類は、プレイヤー間の相互理解によって異なりますが、多くの手順の省略は、優先権のパスを1回以上飛ばすことを含んでいます。(優先権のパス以外の)相手の決定を飛ばすことを含む手順の省略は、その実行前に明示的に説明し、同意を得る必要があります。すべてのプレイヤーが手順の省略による最終結果に同意した時点で、その手順の省略は完了します。
プレイヤーは(自身の提案も含め)手順の省略を中断することができますが、中断できるのはすべてのプレイヤーが手順の省略の最終結果に同意するよりも前の時点に限られます。中断したいプレイヤーは、どのように中断したいか、またはどの時点で対応したいのかを説明する必要があります。ゲームは最も早い中断された時点でのゲーム状況から再開されます。
プレイヤーはコミュニケーション不足やゲームの曖昧さからアドバンテージを得るために、手順の省略を使うことはできません。
例:
- プレイヤーが続行を持つ非攻撃・アクションカードをプレイした。そのプレイヤーはすべてのプレイヤーの優先権のパスとカードの解決を飛ばす手順の省略を行った。その後、そのプレイヤーは別のカードをプレイした。
- プレイヤーは「ルーン陣」トークンを5つコントロールしている状態で攻撃・アクションカードをプレイした。対戦相手は「『ルーン陣』は軽減しません」と言って防御ステップに進む手順の省略を提案し、プレイヤーは承諾した。両プレイヤーは優先権をパスしたことになり、対戦相手は5つの「ルーン陣」トークンからのダメージを受けた。
- プレイヤーは3の攻撃の対象になっている。対戦相手は「3ダメージ受けます」と言ってダメージステップの終了まで進む手順の省略を提案し、プレイヤーは承諾した。両プレイヤーは優先権と防御カードの宣言をパスしたことになり、対戦相手はダメージを受けた。
- プレイヤーはエネルギーカウンターが2個置かれている《フィエンダルの春のチュニック》を持っている。プレイヤーはターン開始時の誘発と、1リソースを得る能力の起動と解決と、1リソースを支払っての《フィエンダルの秘本》のプレイについて手順の省略を行った。その際、プレイヤーは「チュニックで秘本を支払います」と宣言して置かれているカウンター2個を取り除き、《フィエンダルの秘本》をプレイスペースに置いた。プレイヤーは開始フェイズに《フィエンダルの春のチュニック》にカウンターを置くことと、アクションフェイズでの優先権のパスを省略した。
- プレイヤーが続行を持つ非攻撃・アクションカードをプレイした。そのプレイヤーはすべてのプレイヤーの優先権をパスする手順の省略を行い、次のカードをプレイした。相手はその手順の省略の優先権を飛ばす部分を中断し、その非攻撃・アクションカードに対応してカードをプレイしようとした。ゲーム状況は非攻撃・アクションカードがスタックに置かれ、相手が優先権を持っている状況から再開される。
- プレイヤーは《Teklo Pistol》と《Induction Chamber》をコントロールしており、それぞれに蒸気カウンターが1個ずつ置かれている。プレイヤーは口頭で「ピストルで2点、続行」と宣言し、手順の省略を提案した。これは、《Teklo Pistol》で攻撃し、優先権と対戦相手の防御を飛ばして《Induction Chamber》を起動することを意味する。対戦相手は手順の省略を拒否した。そのためプレイヤーは《Teklo Pistol》での攻撃を明示的に行い、対戦相手の防御カードの宣言を過ぎてから、《Induction Chamber》を起動する必要があります。
5.3 順序違いのプレイ§
順序違いのプレイ(OOP)とは、プレイヤーがゲーム内の一連の行動を、(総合ルールでの定義に対して)厳密に正確ではない順序で実行することを指します。プレイヤーがOOPとして行ったゲーム内のすべての行動は、適正であり、かつ結果のゲーム状況は、それらのアクションが適正な順序で実行されていたかのように、正しく、かつ明確に理解できるものでなければなりません。OOP内での行動は、アクションが適正な順序で実行された場合には得られない情報に基づいて行われてはいけません。
プレイヤーは順序違いのプレイを行うプレイヤーに対し、行動に対して適正な時点で対応できるよう、正しい順序で行動を実行するよう求めることができます。いずれかのプレイヤーがOOPの途中に対応したい場合、ゲーム状況はそのプレイヤーが対応したい時点から再開されます。OOPをしていたプレイヤーは本来OOP中に行う予定であった、OOP中のまだ行われていない行動に対して、それを実行する義務を負いません。
プレイヤーは対戦相手の反応や、順序違いの行動によって得た情報に基づいて、OOPで行動を追加したり変更したりすることはできません。プレイヤーはOOPを使用して、すでに機会を逸した行動を遡って行ったことにはできません。一般的に、明確な止まった時間は、OOPが実行され完了したことと、ゲーム状況がOOPで行われた行動の結果を正しく表したものになっていることを意味します。
例:
- プレイヤーがカードのプレイや能力の起動の宣言前にカードをピッチする。
- ブライアーとしてプレイしているプレイヤーが非攻撃・アクションカードを3枚プレイし、その後に2つの目の非攻撃アクションカードをプレイしたことによる誘発を解決して《稲妻の化身》トークンを1つ作成した。
- プレイヤーが防御カードの宣言と防御リアクションのプレイを同時に行った。攻撃プレイヤーは防御カードの宣言後に対応してインスタントをプレイしたいと考えていたため、防御リアクションはプレイヤーの手札に戻った。
- プレイヤーは《フィエンダルの春のチュニック》を持っている。ターンの開始時、そのプレイヤーは即座にカードをプレイし、少し間をおいた後、ターン開始時の誘発を忘れていたことに気づいた。そのプレイヤーはOOPだったと主張し、遡ってその誘発を解決することはできない。
- 攻撃プレイヤーが戦闘のリアクションステップで「リアクションありますか?」と聞き、対戦相手はないと答えた。プレイヤーはダメージを記録した後、OOPだったと主張し、遡って攻撃リアクションをプレイすることはできない。
5.4 行動の撤回§
プレイヤーは自身の持つ選択肢を検討し、その後に意図を持って行動し、その行動に責任を持つことが期待されています。一般的に、プレイヤーは口頭または非口頭でコミュニケーションを取って完了した行動を取り消す(いわゆる「待った」)ことは認められていません。プレイヤーは、自身が完了した行動を取り消すことを、相手に許可するよう強要することはできません。手先のミスによる行動は、プレイヤーが取った行動とは見なされません。
プレイヤーが、自身が直前に取った行動が誤った決断をしていたことに気づき、異なる決断をしたいと望む場合、そのプレイヤーがそれ以降に情報を得ていない場合に限り、ジャッジは行動を変更することを許可できます。ジャッジが情報を得ていないことを確信できない場合、行動の撤回は認めるべきではありません。
例:
- プレイヤーがコストの支払いのためにカードをピッチし、その後に何も起こらないうちに「すみません、こっちのカードをピッチするつもりでした」と言った。ジャッジはそのプレイヤーが何も情報を得ていないと判断し、そのプレイヤーがピッチしたカードを戻して別のカードをピッチする事を認めた。
- プレイヤーが「ブロックないです」といった直後に「いや、このカードでブロックします」と言った。ジャッジはそのプレイヤーが何も情報を得ていないと判断し、新しく防御カードを宣言することを認めた。
5.5 誘発効果§
プレイヤーは、自身がコントロールする誘発効果を覚えていることが期待されます。プレイヤーは自身がコントロールしていない誘発効果の存在について指摘する義務はありませんが、指摘してもかまいません。
誘発効果は、どちらのプレイヤーもその誘発を示すことなく、その後にコントローラーがその誘発効果がゲームに関連するであろう時点を過ぎて行動を行うか、行動の実行を承諾するかした場合、忘れられたものと見なされます。誘発レイヤーが影響を及ぼす時点は誘発によって異なりますが、以下のいずれかの条件を満たす場合、その誘発は忘れられているとは見なされません。
- コントローラーに何らかの意思決定(対象やモードの選択など)を求める誘発効果は、そのコントローラーが次に優先権をパスするまでに示される必要があります。
- ゲームのルールに影響を及ぼす誘発効果は、その誘発効果によって不適正となる行動が取られる前に示す、またはプレイヤーが行った不適正な行動を止めて示す必要があります。
- 解決時にゲーム状況へ視覚上判別できる形で影響を及ぼす誘発効果、または解決時にプレイヤーへ意思決定を要求する誘発効果は、いずれかのプレイヤーがその誘発効果が解決した後でなければ行えないゲーム内の行動を取る前までに示される必要があります。
- 解決時にゲーム状況へ視覚上判別できない形で影響を及ぼす誘発効果は、それが最初に視覚上判別できる形でゲーム状況に影響を及ぼす前までに示される必要があります。
誘発効果が選択的でそれが忘れられた場合、それはコントロールするプレイヤーがその効果の適用をしないことを決定したものと見なされます。強制の誘発を意図的に無視することは故意の違反と見なされます。[6.2]
5.6 ゲームのレイアウト§
プレイスペースは、ゲームにおいてプレイヤーが所有し共有するゾーンのエリアとして定義されます。競技RELやプロRELにおいて、プレイヤーはフレッシュ&ブラッドの公式ゾーンレイアウトに従う必要があります。プレイヤーから見て、以下である必要があります。
- プレイヤーのヒーローと武器装備カード(武器、逆手等)と格納庫はプレイスペースの中央に置くべきです。
- プレイヤーの装備している武器カードはヒーローの両脇に隣接させ、格納庫はヒーローの下側に置くべきです。
- プレイヤーの墓地、ピッチしたカード、追放されたカードはデッキの隣に置く形でプレイスペースの一方の片側(左右いずれか)に置かれ、装備している頭、腕、胴、足の各カードはその逆側に置くべきです。
- 墓地はデッキの上側、ピッチカードはデッキから見てプレイスペースの中央側、追放カードはデッキの下側に置くべきです。
- 装備している頭のカードは装備している胴のカードの上側、装備している腕のカードは胴から見てプレイスペースの中央側、装備している足のカードは胴の下側に置くべきです。
- 戦闘チェインのカードはすべてのプレイヤーから等しく見える位置に置くべきです。1つのチェインリンクのカードはグループとしてまとめて置き、チェインリンクはプレイスペースの一方の側から反対側へ順番に並べるべきです。
- プレイヤーがコントロールする表向きのパーマネントは、プレイスペースのそのプレイヤー側の、自身のヒーローの上側か隣で、かつ戦闘チェインのカードより手前におくべきです。アンタップ状態のパーマネントはプレイヤー自身に下側が向く方向に置き、タップ状態のパーマネントはおよそ90\textdegreeの回転させるべきです。
- パーマネントの下に置かれているカードやトークンは、それが重なっているパーマネントと明確に紐付いて置かれるべきです。
- プレイヤーのインベントリのカード、ゲーム内に存在しないカードやトークン、その他ゲームに関係のない物品はプレイスペースの外側に置くべきです。それらはプレイスペース内のカード形状の物体を遮ってはならず、また隣や下に置くべきでもありません。
公式のレイアウトは、プレイヤーの物理的な制限による理由があれば、合理的な範囲で変更することができます。プレイヤーが公式のゲームレイアウトに従わないことを望む場合、最初にジャッジの同意を得る必要があります。トーナメントスタッフやカバレッジはプレイヤーに対し、ゲームの表現を明確にするために、このガイドラインを強制するまたは例外を設けることができます。トーナメントにおいて認められるゲームレイアウトの変更は、ヘッドジャッジが最終権限を持ちます。
通常、カードはそれぞれの該当するゾーンに整然と積まれた束として置かれるべきです。デッキと戦闘チェインは、ゲームにおいてカードの順序が厳密に定められている唯一のゾーンです。プレイヤーは他のゾーンにおいては、カードの順番を維持することが求められません。プレイヤーは以下の状況ではゾーン内のカードを並べ替えることができます。
- プレイヤーは墓地や追放ゾーンを含む自身がオーナーのゾーンのカードを、円滑なコミュニケーションや効率的なゲームプレイのために並べ替えることができます。プレイヤーは自身のデッキ内のカードの内容や位置を追跡するために、過度にカードを分類したり並べ替えたりしてはいけません(ピッチ値やカード名やタイプ別に分ける等)。これはメモを取る行為とみなされます。[5.8]プレイヤーはオーナーからの明確な許可を得ないかぎり、自身がオーナーでないゾーンのカードを並べ替えることはできません。
- プレイヤーは現在のゲーム状況に関連するカードのために、墓地と追放ゾーンのそれぞれにおいて、追加で1つの束を設けることができます。これによりカードを分ける場合、それらのカードが実際にどのゾーンにあるカードなのかは明確にしなければなりません。裏向きの束における追加の束は、カードごとに異なる継続効果の影響を受けており、すべてのプレイヤーがどのカードが対応するどの効果が適用されているかが曖昧にならないようにする場合にのみ作成することができます。
- カードがあるゾーンでプレイ可能である、または機能状態の能力を持っている場合、カードを1つの束にする代わりに、扇型に並べたり広げたりすることができます。ただし、それが不必要なほどプレイスペースを邪魔しない場合にかぎります。
例:
- プレイヤーのデッキにスクラップ効果を持つカードがあります。そのプレイヤーは自身の墓地の順番を並び替えてアイテムや装備品カードを一番上にし、処理と確認が素早くできるようにできます。
- プレイヤーのデッキに腐解効果を持つカードが多数あります。そのプレイヤーは自身の墓地を、大地のカード、アクションカード、その他の3つに分けて、枚数の確認と追放が素早くできるようにできます。
- プレイヤーはファイとしてプレイしていて、墓地に《不死鳥の炎》があります。そのプレイヤーは《不死鳥の炎》を別の束として置き、両方のプレイヤーが墓地にそれがあることをただちに確認でき、そのプレイヤーがファイの能力で素早く処理できるようにすることができます。
- プレイヤーの追放ゾーンに裏向きのカードがあります。対戦相手はそのプレイヤーに威嚇を行い、カードを1枚裏向きで追放させました。そのプレイヤーは威嚇されたカードを別な束として置くべきで、どのカードが威嚇によるカードなのかを両プレイヤーへと明確にし、ターン終了時に手札に戻せるようにするべきです。
- プレイヤーの追放ゾーンに血の債務を持つカードと「これを追放ゾーンからプレイしてもよい」を持つカードがあります。そのプレイヤーはこれらのカードを追放ゾーンの他のカードとは別の束にして並べ替え、どのカードが血の債務を持ち、どのカードが追放ゾーンからプレイ可能かを明確にすることができます。プレイ可能なカードは扇形にしたり広げたりして、どれがプレイ可能かをわかりやすくすることができます。
5.7 スロープレイ§
プレイヤーは関係者全員の利益のために、合理的なペースでゲームをプレイすることが期待されます。これには、自身の意思決定のために相手を待たせている時間を尊重することや、トーナメントが予定通りに進行するようにすることが含まれます。プレイヤーは、ラウンドの時間を互いに分け合っている場合でも、時間無制限のラウンドの場合でも、合理的なペースでゲームを進めることが期待されます。
プレイヤーは、進行中のゲーム状況に対し対戦相手が合理的でない長い時間を掛けている場合、対戦相手に対し合理的なペースでゲームを進めるよう注意することが推奨されます。プレイヤーはジャッジを呼んでゲームのペースを確認するよう求めることができ、運営上対応が可能な場合、可能な限り要求に応じるべきです。
プレイヤーがゲーム開始時の手順[3.3]において準備時間を超過した場合、そのプレイヤーはスロープレイを犯したこととなり、対応するペナルティが与えられます。
故意にスロープレイをしているプレイヤーは遅延行為と見なされます。[6.6]
5.8 メモを取る行為§
メモを取る行為とは、ゲームに関する情報を記録するために補助を用いることを参照する広義の用語です。一般的に、プレイヤーはゲーム中にメモを取ることは認められません。
プレイヤーはゲーム間でメモを取ることが認められ、観客はいつでもメモを取ることができますが、そのメモはゲーム中は参照できません。[5.9]
プレイヤーはゲーム状況を正しく維持するために、ヒーローのライフ総量やライフ総量の変化の記録をとることができます。[5.1]さらに、一時的な可視情報や開示情報(プレイヤーのデッキに関する情報を除く)のためにマーカーを使用することは認められますが、それがその情報を示さなくなった時点で更新したり取り除いたりする必要があります。[5.1][4.7]
認められる形状のメモを取る行為は、明確かつ正確であり、すべてのプレイヤーやジャッジが確認できるものである必要があります。ゲーム中に認められるメモを取る行為には以下が含まれますが、これに限りません。
例:
- 対戦相手の名前やヒーロー、先攻後攻、ゲームの勝者等のメタゲーム情報を記録すること。
- マーカーを使って現在のターンプレイヤーやターン中のフェイズや戦闘のステップを表すこと。
- ライフ総量、ライフ総量の変化、その変化の発生源(ダメージや効果の発生源等)を記録すること。
- マーカーやダイスを使って所有しているリソースやアクションポイントを表すこと。
- パーマネントを横向きにしたりマーカーを置いたりして、そのターンに起動能力や誘発効果を使ったことを示すこと。
- ダイスを使って攻撃のパワーや効果のダメージを表すこと。
- ダイスを使って開示ゾーンでの特定のカードの枚数を表すこと(血の債務等)。
- ダイスを使って現在のターン中にプレイされた特定のカードの枚数を表すこと(稲妻のカード等)。
- マーカーを使って得た能力や効果を表すこと(続行等)。
- 効果のXの値を示すために値を書き記したりダイスやマーカーを使ったりすること。
- カードの効果によりプレイヤーが指定したカード名を記録すること(《Chain of Eminence》等)。
ゲーム中のその他の形式のメモを取る行為は認められません。これには補助情報や履歴情報や非開示情報、あるいは誤解し得る、または誤っている可視情報や開示情報の記録が含まれます。ゲーム中の不適正なメモを取る行為には以下が含まれますが、これに限りません。
例:
- ダイスやマーカーを使って現在何ターン目かを記録すること。
- 自分や対戦相手がピッチしたカードの順番を記録すること。
- 効果により公開された対戦相手のカードを記録すること。
- 自分や対戦相手がプレイしたカードを記録すること。
- 意図的に自分の墓地や追放ゾーンのカードを並べ直して、どのカードがデッキ内にあるかを特定すること(そのカードがゲーム状況に関係する場合を除きます)。
- 数値や将来のゲーム状況を書き記して計算すること。
- 自分や対戦相手が引いたカードの枚数をダイスで記録すること。
- ダイスを使って自分のデッキのカードの枚数を表すこと。
- デッキにマーカーを置いて、ターン開始時の誘発効果を忘れないようにすること。
- プレイヤーと対戦相手に対し、名前の欄が誰を指すか不正確、または不明瞭となっている列があるライフメモを使うこと。
- ピッチゾーンにダイスを置いたままにし、現在そのプレイヤーが所有しているリソースの数を表していない状態にすること。
5.9 外部からの助言§
マッチ中やドラフト中や、その他トーナメント主催者やヘッドジャッジから指示があった場合、プレイヤーは観客に助言を求めたり、イベントの前やイベント中に作成した個人的なメモを参照したりできず、観客はプレイヤーに対しプレイの助言を与えることはできません。ただし、プレイヤーは各ゲームの前のゲーム開始時の手順中に個人的なメモを取ったり、参照したりすることができます(サイドボードのガイド等)。ゲーム開始時の手順中においては電子機器の使用も認められますが。それが観客からの助言を得たり求めたりしない場合に限ります。
プレイヤーは自身がトーナメントに参加しやすくする目的で、観客の助言やメモや電子機器の助力を受けることができます。[3.10]
競技RELやプロRELにおいては、プレイヤーや観客はドラフト中は無言であることが求められます。
5.10 カードの識別と解釈§
プレイヤーはカードをカード名(またはカード名とピッチ値)で特定してよく、また合理的に特定の1枚のカード(場合よってはカードサイクル)にしか当てはまらない説明やカード名の一部のみを提示してもよいです。プレイヤーまたはジャッジが、説明や部分的なカード名が曖昧であると感じた場合、その提示されたカード情報を提供して補助する前に、その内容を明確にするよう求める必要があります。
カードにおける公式のテキストは、そのカードの最新印刷版の英語テキストに、発表されているエラッタを適用したものです。プレイヤーは公式のテキストを求める権利を有し、運営上対応が可能な場合、可能な限り要求に応じるべきです。プレイヤーは公式カードテキストのエラーを利用して、ルールを悪用することはできません。ヘッドジャッジがカードの解釈に関する最終決定権を持ち、エラーが発見された場合、公式カードテキストを覆すことができます。
5.11 カードのシャッフル§
シャッフルとは、カードの集合に対し適切なランダム化を行い、どのプレイヤーもその一連のカードの順番に対して情報を持たない状況にすることを意味します。
各ゲームの開始時や指示があるたび、プレイヤーはデッキをシャッフルする義務があります。プレイヤーが自身のデッキをシャッフルした後、そのプレイヤーはそれを対戦相手に提示する必要があります。対戦相手は提示されたデッキをカットすることが推奨されますが、それをシャッフルすることも認められます。対戦相手が、プレイヤーが提示したデッキが十分にシャッフルされていないと考える場合、その対戦相手はジャッジを呼ぶべきです。
デッキをシャッフルする方法は数多くあります。プレイヤーはデッキをランダム化するために、複数回のリフルシャッフルやヒンズーシャフルを行い、最後にカットすることが推奨されます。パイルカウンティングやその他の確定的シャッフル方法は、それ単独ではデッキをシャッフルする適切な方法として認められません。プレイヤーはデッキを十分かつ効率的にシャッフルできることが期待されます。
プレイヤーがシャッフル中にカードの表面を見る機会を得た場合、そのデッキはランダム化されたとは見なされず、再びシャッフルする必要があります。
5.12 ランダムな値§
単純にダイスをふってランダムな値を決定することに関しては、[4.8]を参照してください。
プレイヤーがカードの集合から1枚以上のランダムなカードを選ぶよう指示された場合、そのプレイヤーはダイスを使ってそれらのカードの中からランダムに選ぶべきです。[4.8]そうする場合、プレイヤーはダイスのどの目が一連のカードの中のどれを示すのかを、ダイスを振る前に宣言する必要があります。ダイス(または同等のもの)の目の種類数が一連のカードの中の枚数と一致しない場合、プレイヤーは合理的な範囲で、特定の目はダイスを振り直すよう割り当てることができます。いずれの場合においても、すべてのカードは均等な確率でランダムに選ばれる必要があります。
一連のカードが裏向きでどのカードも区別ができないと見なされる場合[5.13]、プレイヤーは代わりにそれらの一連のカードをシャッフルし、裏向きの状態で対戦相手にカードを選ばせることを行うこともできます。
5.13 区別できるカード§
カードやカードの集合は、それがカードの表面を見ずに他のカードと区別できる場合、区別できるカードと見なされます。プレイヤーはトーナメント中、自身のデッキカードが区別できるカードであると見なされない状態にする責任を有します。プレイヤーは相手のカードが区別できる状態でそれにより相手がアドバンテージを得ていると疑う場合、ジャッジに報告することができます。
カードがスリーブに入っている場合、カードが区別できるかどうかはスリーブに入っている状態に基づきます。プレイヤーはカードをスリーブに入れる際は注意を払うことが推奨され、パターンが発生する可能性を減らすため、スリーブに入れる前にスリーブやカードをシャッフルしておくことが推奨されます。スリーブは使用中に摩耗したり汚れたりしていくため、プレイヤーはトーナメント中にスリーブの交換が必要になる可能性に留意するべきです。
何が区別できるカードに該当するかは、ヘッドジャッジが判断します。問題が見つかった場合、ジャッジはプレイヤーに対し、ただちに、または次のラウンドの開始前に、デッキをスリーブに入れる、またはスリーブを交換するよう要求することができます。
例:
- プレイヤーのデッキ内の一部のカードの向きが逆になっている。
- プレイヤーのデッキは非フォイル版の反っていないカードで構成されているが、そのうち1枚が極端に反っているため、区別できるカードになっている。
- プレイヤーのデッキはフォイル版で僅かに反っているカードで構成されているが、そのうち1枚が完全に反っていないため、区別できるカードになっている。
- プレイヤーがスリーブに入れていないデッキを使っていて、そのうち1枚のカードが僅かに反っている。
- プレイヤーが同じ種類のスリーブを、2つのパックのスリーブを開封して使っており、一方の色が薄い。
- プレイヤーのスリーブがシャッフルにより傷み、一部のスリーブの角が折れている。
- プレイヤーが背面にイラストのあるスリーブを使っていて、そのスリーブのイラストの一部にミスプリントやずれが発生している。