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7 戦闘§

7.0 総則§

7.0.1 戦闘とは、戦闘チェインが開かれ、攻撃がスタック上や戦闘チェインでステップ順に解決されていくゲーム状況です。チェインリンクの解決は、「レイヤー」「攻撃」「防御」「リアクション」「ダメージ」「解決」の順の7つのステップから成ります。§

7.0.1a 戦闘中、戦闘チェインが開いている間、プレイヤーは戦闘の解決ステップ中の攻撃を除き、アクションのタイプを持つカードをプレイすることや、起動能力を起動することができません。[7.6]インスタントであるかのようにプレイや起動できるアクションカードやアクション能力は、戦闘の任意のステップで、プレイヤーが優先権を持っている時にプレイや起動できます。§

7.0.2 戦闘チェインとは、戦闘中は開いていて、それ以外では閉じているゾーン[3.6]です。これは開いているときはチェインリンクを含んでおり、閉じているときは空です。§

7.0.2a ゲームの開始時点では、戦闘チェインは閉じています。戦闘チェインが閉じている状態でスタックに攻撃が加えられた場合、戦闘チェインが開き、ただちにレイヤーステップが始まります。戦闘チェインは再び閉じるまでは開いたままです。[7.7.2]§

7.0.2b 戦闘チェインの期間を参照する場合、戦闘チェインは開いたときに始まり閉じたときに終わります。ある効果が「この戦闘チェイン」を参照する場合、それは戦闘チェインが開いているなら現在の戦闘チェインを参照し、戦闘チェインが閉じているならその効果は発生に失敗します。§

7.0.3 チェインリンクとは戦闘チェインの要素で、攻撃の解決を表しています。チェインリンクはオブジェクトでもゾーンでもありません。チェインリンクはアクティブな攻撃1つと(あるなら)攻撃発生源1つと、任意の数の防御カードで構成されます。§

7.0.3a チェインリンクは攻撃がチェインリンクとして戦闘チェインに加えられるときに作成されます。[7.2.3]攻撃はチェインリンクN+1のアクティブな攻撃となります。Nはその戦闘チェイン既に存在するチェインリンクの数です。§

7.0.3b アクティブチェインリンクとは、戦闘チェインで最も新しいチェインリンクです。チェインリンクN+1が作成されたとき、戦闘チェインが閉じるまで、チェインリンクN(あるなら)は過去のチェインリンクとなり、チェインリンクN+1はアクティブチェインリンクになります。§

7.0.3c チェインリンクを集合として参照する場合、そのチェインリンクの特性やコントローラーやオーナーは、そのチェインリンクのアクティブな攻撃と同じであるものとみなされます。チェインリンクのアクティブな攻撃が存在しなくなった場合、その特性やコントローラーやオーナーを決定する際には、そのアクティブな攻撃の最後の情報が使用されます。[1.2.3]§

例:《Double Strike》のテキストには「このチェインリンクを解決したとき、これを追放する」と書かれています。《Double Strike》が存在しなくなった場合でもそのチェインリンクは残り、それは攻撃ヒーローがコントローラーである忍者のチェインリンクであるとみなされます。

7.0.3d チェインリンクの時点を参照する場合、チェインリンクはそれがアクティブチェインリンクになったときに開始され、それがアクティブチェインリンクでなくなったか戦闘チェインが閉じたときに終了します。ある効果が「このチェインリンク」を参照する場合、それはアクティブチェインリンクを参照します。アクティブチェインリンクが無い(戦闘チェインが閉じている)場合、その効果は発生に失敗します。§

7.0.3e 戦闘チェインが開いている間にレイヤーがスタックに追加されたとき、それはルールや効果においてアクティブチェインリンク上でプレイや起動や誘発したものとみなされます。[7.0.3b]戦闘チェインにアクティブチェインリンクが無い場合、それはチェインリンク上でプレイや起動や誘発したものとはみなされません。§

7.0.3f カードをチェインリンク上に置く場合、そのカードを戦闘チェインに移動し、そのチェインリンクが戦闘チェインを離れるまでそれと関連付けます。チェインリンク上のカードは戦闘チェイン上にあり、闘技場にあるものとみなされます。§

7.0.4 アクティブな攻撃とは、チェインリンク[1.4]として戦闘チェインに置かれた攻撃です。[7.0.3a]§

7.0.4a カードが攻撃カードとして戦闘チェインに置かれた場合、存在するアクティブな攻撃は(あるなら)クリアされ、新たなカードがそのチェインリンクのアクティブな攻撃になります。それは新たな攻撃とみなされますが、攻撃の対象は同じままです。§

例:ウズリのテキストには「…… 対象のアクティブチェインリンクにある隠密を持つ攻撃カード1枚をオーナーのデッキの一番下に置き、その後、その追放したカードをアクティブチェインリンクに攻撃カードとして置く」と書かれています。その隠密を持つカードは、本質的にその追放されているカードに置き換えられ、そのチェインリンク上の攻撃になります。その追放されていたカードは、その攻撃の対象が同一であることを除き、ルールや効果において新たな攻撃とみなされます。

7.0.5 防御カードとは、ルールや効果により攻撃対象がチェインリンク上で防御しているものとして指定するカードです[7.3.2][7.4.2d][8.5.32]§

7.0.5a 防御カードとして追加する場合、そのカードを指定のチェインリンクに置きます。そのカードは戦闘チェインを離れるまでは防御しているものとみなされます。その後「防御」のイベントが起こり、防御することで誘発する効果が誘発します。そのカードが防御した時点でのそのコントローラーは、そのカードで防御したとみなされます。§

例:《Surging Militia》のテキストには、「これは、これを防御している非装備品カード1枚につき+1{p}を得る」と書かれ、《無力症の罠》のテキストには「これが{p}がその基本よりも大きい攻撃を防御したとき、 ……」と書かれています。《無力症の罠》が《Surging Militia》を防御しているカードになったとき、《Surging Militia》は防御イベントが起こる前に+1{p}を得て、それにより《無力症の罠》が誘発します。

7.0.5b 効果によりカードが防御カードとしてチェインリンクに加えられようとしているが、そのカードがそのチェインリンクですでに防御している、あるいは他の効果によりそのカードが防御カードになれない場合、その効果は失敗し、防御イベントは起こらず、そのカードはゾーンを移動しません。§

例:《Amulet of Havencall》のテキストには「防御リアクション ― これを破壊する:あなたのデッキから『後方部隊の結集』を1枚探し、それを防御カードとしてこのチェインリンクに加え、その後シャッフルする」と書かれています。《後方部隊の結集》を防御カードとして加えることができない場合、それはデッキ内に留まり、デッキはシャッフルされます。

例:《屈性回避》のテキストには「防御リアクション ― {r}:これをアクティブチェインリンクに防御カードとして加える。このチェインリンクで、これの基本の{d}は2となる」と書かれています。《屈性回避》がアクティブチェインリンク上ですでに防御カードである状況でこの能力を起動した場合、それはそのチェインリンク上で防御カードとして残り、防御イベントは起こりませんが、その基本{d}は2になります。

7.0.5c 防御カードはチェインリンク上のアクティブな攻撃に対し防御しているものとみなされます。アクティブな攻撃が存在しなくなった場合、その特性やコントローラーやオーナーを決定する際には、そのアクティブな攻撃の最後の情報が使用されます。[1.2.3]§

7.0.5d カード1枚は、1つのチェインリンク上の1つの攻撃対象のみを防御することができます。複数の攻撃対象があり、効果により防御カードをチェインリンクに追加するがどの攻撃対象を防御するかが指定されていない場合、その効果のコントローラーはそれがどの攻撃対象を防御するかを決定します。§

7.0.5e 防御カードとしてチェインリンク上に置かれたカードがちょうど1枚である場合、それは単独で防御しているものとみなされます。同一イベント中に複数のカードが防御カードとしてチェインリンク上に置かれる場合、それは共に防御しているものとみなされます。§

例:戦闘の防御ステップ中にプレイヤーが2枚のカードを宣言した場合、それらのカードは共に防御しているものとみなされます。その後、プレイヤーが防御リアクションをプレイし解決した場合、チェインリンク上にすでに防御カードがある状態であるにもかかわらず、防御カードとして追加されたカードが1枚だけであるため、そのカードは単独で防御しているものとみなされます。

7.1 レイヤーステップ§

7.1.1 レイヤーステップとは、攻撃がスタック上で未解決であるゲーム状況です。§

7.1.2 最初に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

7.1.3 次に、スタックの一番上のレイヤーが攻撃でありすべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、レイヤーステップが終了し、攻撃ステップが開始されます。§

7.2 攻撃ステップ§

7.2.1 攻撃ステップとは、攻撃が解決されて攻撃している状態になり、防御カードが宣言される前のゲーム状況です。§

7.2.2 最初に、その攻撃の攻撃対象[1.4.5]のうち1つ以上がこの時点においても適正な対象である必要があります。そうでない場合、攻撃ステップは終了し、クローズステップが開始されます。[7.7]§

7.2.2a 戦闘のこの時点では、適正である必要があるのは対象うち1つのみです。この時点より後にすべての攻撃対象が適正でなくなった場合、戦闘は継続されます。§

7.2.3 2番目に、攻撃の各解決能力がその効果を指定順で発生し(続行を除く)、その後その攻撃が戦闘チェイン上にチェインリンクとして移動します。[7.0.3]§

:2021年より前に印刷された単発効果を発生する解決能力を持つ攻撃は、その攻撃が攻撃している状態になったときに誘発する誘発効果となるように修正するエラッタを受けています。

7.2.3a その攻撃が攻撃カードである場合、それは戦闘チェイン上にチェインリンクとして移動します。その攻撃カードはアクティブな攻撃です。§

例:《頭への一撃》は攻撃・アクションカードです。《頭への一撃》の解決後、それは攻撃カードとして戦闘チェイン上のチェインリンクとなるよう移動し、それはアクティブな攻撃であるとみなされます。

7.2.3b その攻撃が攻撃プロキシである場合、その攻撃とその攻撃の発生源は戦闘チェイン上にチェインリンクとして移動します。その攻撃プロキシはアクティブな攻撃です。その攻撃の発生源が以前のチェインリンクにある場合、そのチェインリンクの攻撃プロキシは消滅します。[1.4.3c]§

例:《Bone Basher》は攻撃の起動能力を持った片手武器です。《Bone Basher》の攻撃プロキシの解決後、その攻撃プロキシと《Bone Basher》は戦闘チェイン上のチェインリンクとなるよう移動し、その攻撃プロキシはアクティブな攻撃であるとみなされます。

7.2.3c その攻撃が攻撃レイヤーである場合、その攻撃レイヤーの効果により指定されたカードは戦闘チェイン上にチェインリンクとして移動します。そのカードはアクティブな攻撃です。その攻撃レイヤーのすべてのパラメータと適用されている効果はそのアクティブな攻撃に移され、その後その攻撃レイヤーは存在しなくなります。§

例:《Emperor, Dracai of Aesir》のテキストには「あなたのデッキから『征服の命令』を1枚探し、それで攻撃し、その後シャッフルする」と書かれています。この能力を解決し《征服の命令》がデッキから見つかった後、《征服の命令》はチェインリンクとして戦闘チェインに移動し、それはアクティブな攻撃であるとみなされます。

7.2.3d アクティブな攻撃が存在しない、またはそれをチェインリンクとして戦闘チェインに移動できない場合、攻撃ステップは終了し、クローズステップが開始されます。[7.7]§

例:《Emperor, Dracai of Aesir》のテキストには「あなたのデッキから『征服の命令』を1枚探し、それで攻撃し、その後シャッフルする」と書かれていて、アクティブな攻撃が《征服の命令》として指定されています。探す行為が《征服の命令》を見つけ出すことに失敗した場合、その攻撃のアクティブな攻撃は存在せず、戦闘チェインは閉じます。

7.2.4 3番目に、そのアクティブな攻撃は戦闘チェインを離れるまでは攻撃しているものとみなされます。「攻撃」のイベントが起こり、攻撃することで誘発する効果が誘発します。§

例:攻撃は《Dread Triptych》です。それの能力の「これが攻撃したとき、このターン、あなたが非攻撃アクションカードをプレイしていた場合、『ルーン陣』トークンを1つ作成する」と「これが攻撃したとき、このターン、あなたが秘術ダメージを与えていた場合、『ルーン陣』トークンを1つ作成する」が誘発し、個別の誘発レイヤーとしてスタックに加えられます。

7.2.4a 攻撃の発生源があり、それが生体オブジェクト[2.5.1a]である場合、それは攻撃状態になります。そうでない場合、アクティブチェインリンクが解決されるか戦闘チェインが閉じるまで、その攻撃のコントローラーとそのプレイヤーのヒーローカードは「攻撃ヒーロー」になります。チェインリンク上の効果の発生源が攻撃ヒーローを参照する場合、それは戦闘チェインが閉じるまでそのヒーローを参照します。§

7.2.4b 攻撃対象がヒーローである場合、アクティブチェインリンクが解決されるか戦闘チェインが閉じるまで、そのヒーローとそのヒーローのコントローラーは「防御ヒーロー」になります。チェインリンク上の効果の発生源が防御ヒーローを参照する場合、それは戦闘チェインが閉じるまでそのヒーローを参照します。§

例:《Exude Confidence》のテキストには「これが{p}が等しいかより大きいカードに防御されていない場合、防御ヒーローはインスタントや防御リアクションをプレイしたり起動したりできない」と書かれていて、これは《Exude Confidence》がアクティブな攻撃であるチェインリンクの防御ヒーローを参照する効果です。次の攻撃が異なる攻撃対象を持つ場合でも、《Exude Confidence》の効果はそのヒーローを参照し続けます。

7.2.5 4番目に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

7.2.6 5番目かつ最後に、スタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、攻撃ステップが終了し防御ステップが開始されます。§

7.3 防御ステップ§

7.3.1 防御ステップは、防御ヒーローが防御カードを宣言できるゲーム状況です。§

7.3.2 最初に、攻撃対象へ防御カードを宣言します。これにより宣言されたカードはアクティブチェインリンク上で、攻撃対象を防御しているカードになります。[7.0.5]これによりカードを宣言することはそのカードをプレイすることとは見なされません。そのカードをプレイするためのコストの支払いは必要なく、それはスタック上にレイヤーとして加えられず、そのカードの解決能力を解決しません。§

7.3.2a 攻撃対象がヒーロー(防御ヒーロー)である場合、そのヒーローのコントローラーは任意の数の手札の非防御リアクションカードや、そのプレイヤーがコントロールしている開示状態の装備品パーマネントを宣言できます。そうでないなら、プレイヤーはルールや効果により指定されている場合のみ、攻撃対象へカードを宣言できます。§

7.3.2b 「(A)防御特性を持たない(0は値)」「(B)すでにチェインリンク上の防御カードである」「(C)それにより現在宣言されているカードのセットが防御において不適正となる」のいずれかであるカードは宣言できません§

攻撃が凌駕(1枚を超えるアクションカードでは防御されない)を持ち、すでにアクションカード1枚で防御されている場合、アクションカードは宣言できません。それは防御カードになれないためです。

7.3.2c プレイヤーが1つの攻撃対象に対し複数の防御カードを宣言する場合、それらのカードを宣言し防御カードとなる順番を決めます。§

例:《宙返り》のテキストには「このターン、あなたの次の防御カードがコンボを持つカードの場合、それは+2{d}を得る」と書かれています。プレイヤーが複数のカードを宣言した場合、そのプレイヤーはそれが防御カードになる順番を選び、それによりどのカードに《宙返り》の能力が適用されるかが決まります。

7.3.2d ある攻撃対象のために宣言されたすべてのカードは、その攻撃対象に対する防御カードとして1つの反復イベントとしてアクティブチェインリンク上に置かれます。その反復イベント内で宣言したカードが防御している状態になる順番は、宣言した順番によって決まります。[1.9.2]§

例:《Bastion of Unity》のテキストには「協同 ― これが手札のカードと共に防御したとき、これはターン終了時まで+1{d}を得る」と書かれています。あるプレイヤーが《Bastion of Unity》を宣言し、他のプレイヤーが手札のカードを1枚宣言した場合、《Bastion of Unity》の効果は誘発します。同一の反復イベントの一部として両方のカードが共に防御しているためです。

7.3.2e 複数のプレイヤーが1つの攻撃対象に対して防御カードを宣言できる場合、攻撃対象をコントロールしているプレイヤーから時計回り順に宣言を行います。[1.1.6]§

例:あるプレイヤーのヒーローが攻撃されている場合、そのプレイヤーが最初に防御カードを宣言し、その後に時計回り順でプレイヤーは追加の防御カード(Protectを持つカード等)を宣言できます。

7.3.2f 複数の攻撃対象がある場合、それぞれの攻撃対象に対する防御カードは、その攻撃をコントロールしているプレイヤーからコントローラーの時計回り順に宣言します。[1.1.6]その後、同一プレイヤーがコントロールしている攻撃対象が複数ある場合、それぞれの攻撃対象に対する防御カードはそれらをコントロールしているプレイヤーが順番を決めて宣言します。カードは宣言した攻撃対象のみを防御します。各攻撃対象のために宣言されたすべてのカードは、そのそれぞれに対する防御カードとしての個別のイベントとしてアクティブチェインリンク上に置かれます。§

例:《Apocalypse Automaton》のテキストには「この攻撃は対象の対戦相手のヒーローX人までを攻撃でき、 ……」と書かれています。2人のプレイヤーのヒーローが1つの《Apocalypse Automaton》により攻撃されている場合、各ヒーローの防御カードは、その攻撃プレイヤーのコントローラーから時計回り順に宣言されます。1人目のヒーローのプレイヤーが防御カードを宣言し、その後任意のプレイヤーが追加の防御カード(Protectを持つカード等)を宣言でき、最後にそれらの宣言されたカードがそのヒーローに対する防御カードとなります。この手順を2人目のヒーローに対して繰り返します。

7.3.3 2番目に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

7.3.4 3番目かつ最後に、スタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、防御ステップが終了しリアクションステップが開始されます。§

7.4 リアクションステップ§

7.4.1 リアクションステップは、プレイヤーがその戦闘に関係するリアクションを使えるゲーム状況です。§

7.4.2 最初に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

7.4.2a 攻撃をコントロールしているプレイヤーはリアクションステップ中の自分が優先権を持っているとき、攻撃リアクション[8.1.2]カードや能力をプレイや起動できます。§

7.4.2b 攻撃対象のヒーローをコントロールしているプレイヤー(がいる場合)はリアクションステップ中の自分が優先権を持っているとき、防御リアクション[8.1.3]カードや能力をプレイや起動できます。§

7.4.2c 防御リアクションカードは、ルールや効果によりプレイヤーがそのカードで防御することを妨げられている場合、プレイできません。§

例:攻撃が圧倒(1枚を超える手札のカードでは防御されない)を持ち、すでに手札からのカード1枚で防御されている場合、手札の防御リアクションカードはプレイできません。それは圧倒により防御カードになあることを妨げられているためです。

7.4.2d 防御リアクションカードを解決するとき、それはそのコントローラーのヒーローに対するアクティブチェインリンク上の防御カードになります。[5.3.2c]防御リアクションカードが防御カードになれない場合、その解決に失敗します。[7.0.5]§

例:攻撃が圧倒(1枚を超える手札のカードでは防御されない)を持ち、スタック上に2枚の防御リアクションがある場合、1つ目は解決されて防御カードになりますが、2つ目は解決に失敗します。それは圧倒により防御カードになることを妨げられているためです。

7.4.3 2番目かつ最後に、スタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、リアクションステップが終了しダメージステップが開始されます。§

7.5 ダメージステップ§

7.5.1 ダメージステップは、アクティブチェインリンクの物理ダメージを計算して適用するゲーム状況です。§

7.5.2 最初に、攻撃対象に対するダメージが計算されます。その攻撃のパワーがその攻撃対象に対する防御カードの防御値の合計より大きい場合、その攻撃はその差に等しい{p}ダメージ(物理ダメージ)を攻撃対象に与えます。§

例:攻撃のパワーが6で、防御値がそれぞれ3と2である防御カード2枚がある場合、防御カードの防御値の合計は5です。攻撃のパワーが防御の合計よりも大きいため、攻撃対象は6-5=1{p}ダメージを受けます。

7.5.2a これにより攻撃対象に{p}ダメージが与えられた場合、ゲームによりヒットイベントが発生します。[7.5.5]そのダメージの発生源はその攻撃です。§

7.5.2b ダメージを計算する時点で攻撃対象が存在していなかったり不適正だったりする場合、ダメージは与えられず、そのイベントは発生しません。§

7.5.2c 攻撃対象が複数ある場合、プレイヤー時計回り順でそれぞれがコントロールする攻撃対象別に、ダメージは個別に計算され与えられます。同一プレイヤーが攻撃対象を複数コントロールしている場合、攻撃対象が攻撃される順番は攻撃のコントローラーが決定します。§

7.5.3 2番目に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

7.5.4 3番目かつ最後に、スタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、ダメージステップが終了し解決ステップが開始されます。§

7.5.5 攻撃は、戦闘のダメージステップ中に攻撃対象にダメージを与えた場合、ヒットしたとみなされます。それ以外の点ではヒットイベントは{p}ダメージを与えるイベントと同一で[8.5.3]、戦闘のダメージステップ中でのみ起こります。§

7.5.5a 攻撃対象が何かの結果によりライフを失った場合、それが戦闘のダメージステップ中のヒットイベントによるアクティブな攻撃により受けたダメージである場合を除き、その攻撃はヒットしたものとはみなされません。§

7.5.5b ヒットイベントが置換効果により変更される場合(攻撃対象はアクティブな攻撃によりダメージを受けない等)、それはヒットイベントではなくなります。そのイベントが起こったとき、その攻撃はヒットしているとはみなされません。ヒットイベントが変更されてもダメージは与えられますが、アクティブな攻撃がその攻撃対象に与えるダメージの発生源でないかぎり、それはヒットイベントとはみなされません。§

例:《Feign Death》のテキストには「このターン、次にあなたがダメージを受ける際、そのダメージを軽減する」と書かれています。《Feign Death》の効果によりアクティブな攻撃が与えるすべてのダメージが軽減される場合、ダメージは与えられず、ヒットイベントは起こらず、その攻撃はヒットしたとはみなされません。

7.5.5c あるルールや効果がアクティブな攻撃がヒットするとき、あるいはそれがダメージを与えるときに対する誘発効果が誘発するのを妨げている場合、その誘発効果はそのヒットイベントに対し誘発しません。§

****例:《権威の印章》のテキストには「攻撃がヒットしたとき、攻撃・アクションカードの効果は誘発しない」と書かれていて、これは攻撃・アクションカードはヒットイベントを誘発させることを妨げています。攻撃・アクションカードがダメージを与えたことによる誘発効果を誘発する状況で(《Blizzard Bolt》等)その攻撃・アクションカードがヒットした場合、その効果はそのヒットイベントでは誘発しません。

7.5.5d チェインリンクは、それがアクティブなチェインリンクである間にヒットイベントが起こった場合、ヒットしていたものとみなされます。§

7.6 解決ステップ§

7.6.1 解決ステップは、アクティブチェインリンクを解決し、攻撃プレイヤーが続行によるアクションポイントを獲得し、攻撃によって戦闘チェインを続けることができるゲーム状況です。§

7.6.2 最初に、アクティブチェインリンクは解決チェインリンクとなり、そのチェインインクを解決したときに誘発する効果が誘発します。攻撃が続行を持っている場合、そのコントローラーは1アクションポイントを得ます。§

7.6.2a その攻撃が戦闘チェインに存在しない場合、その攻撃の最後の情報を使用して、その攻撃が続行を持っていたかを決定します。§

7.6.3 2番目に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。スタックに攻撃が加えられた場合、解決ステップは終了し、レイヤーステップが始まります。§

7.6.3a ターンプレイヤーは解決ステップ中に、攻撃・アクションカードや攻撃を持つ能力を含む新たな攻撃をプレイしたり起動したりできます。§

7.6.4 3番目かつ最後に、スタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスしたとき、解決ステップが終了しクローズステップが開始されます。§

7.7 クローズステップ§

7.7.1 クローズステップとは、戦闘チェインが閉じて戦闘が終了するゲーム状況です。どのプレイヤーもクローズステップ中は優先権を得ません。§

7.7.2 ルールや効果により戦闘チェインが閉じた場合、(あるなら)現在のステップが終了し、クローズステップが開始されます。戦闘チェインが閉じるまで、戦闘チェインは以下の状況で閉じます。§

7.7.2a 解決ステップ中にスタックが空ですべてのプレイヤーが連続してパスし、クローズステップが開始された。[7.6.4]§

7.7.2b 攻撃ステップの開始時に適正な攻撃対象が無く、クローズステップが開始された。[7.2.2]§

7.7.2c アクティブチェインリンクのアクティブな攻撃が存在しないか戦闘チェインに移動できない、[7.2.3d]またはアクティブな攻撃がダメージの計算前に存在しなくなり[7.5.2]、ゲーム状況処理としてクローズステップが開始された。[1.10.2]§

例:《Luminaris》のテキストには「…… あなたがコントロールする幻術士のオーラは、基本の{p}の値が1で『ターン1アクション ― 0:攻撃』を持つ武器である」と書かれています。《霊気の盾》トークンを起動して対戦相手に攻撃を行い、そのトークンがダメージステップ前に破壊された場合、アクティブな攻撃も消滅し、クローズステップが開始されます。

7.7.2d 効果により戦闘チェインが閉じられ、ゲーム状況処理としてクローズステップが開始された。[1.10.2]§

7.7.3 最初に、「戦闘チェインが閉じる」イベントが起こり、戦闘チェインが閉じたことで誘発する効果が誘発します。スタック上のすべての攻撃とリアクションはそれぞれのオーナーの墓地に置かれます。§

7.7.4 2番目に、スタック上のレイヤーの解決とゲーム状況処理が、すべてのプレイヤーが連続して優先権をパスしているかのように実行されます[1.10.2]§

7.7.5 3番目に、スタックが空になったとき、戦闘チェインに残っているすべてのパーマネントをそれぞれのゾーンに戻します ― 装備品や武器は、それぞれの装備ゾーンに戻ります。それ以外のパーマネントはパーマネントゾーンに戻ります。§

7.7.6 4番目に、戦闘チェイン上に残っているすべてのオブジェクトをクリアします。[3.0.12]§

7.7.7 5番目かつ最後に、戦闘チェインを閉じます。「この戦闘チェイン」を期限とする効果が終了します。クローズステップは終了し、アクションフェイズが続きます。§