5 レイヤー、カード、能力§
5.0 総則§
5.1 カードのプレイ§
5.1.1 カードをプレイするには、それをスタックにカードレイヤーとして置きます。[1.6.2a]ルールや効果で指定がないかぎり、カードをプレイできるのはそのカードのオーナーだけです。カードのプレイは、次の手順を順に実行します。宣言、コストの宣言、モードと対象の宣言、適正なプレイの確認、資源コストの計算、資源コストの支払い、効果コストの計算、効果コストの支払い、プレイ。§
5.1.1a ルールや効果で指定がないかぎり、プレイヤーは自身の手札か格納庫ゾーンからのみカードをプレイできます。§
5.1.2 宣言:最初に、プレイヤーはプレイするカードを提示します。そのカードはそのプレイヤーのコントロール下でスタックゾーンに移動し、スタックの一番上のレイヤーになります。§
5.1.2a 次にプレイするカードに適用される効果は、カードがその効果の説明と一致する場合に適用されます。カードの未定義のパラメータに依存する効果は、そのパラメータを宣言した時点で適用されます。§
例:3つの継続効果「あなたがプレイする次の攻撃・アクションカードは+3
を得る」「アクションカードをプレイするためのコストは 減少する」「あなたがコントロールするアクションカードは+3 を得る」が有効です。攻撃・アクションカードのプレイが提示され、それがプレイヤーのコントロール下でスタックに移動した時点で、3つの効果がただちに適用されます。例:《Goliath Gauntlet》のテキストには「このターン、あなたがプレイする次のコストが2以上の攻撃・アクションカードは+2
を得る」と書かれています。コストXの攻撃・アクションカードをプレイする場合、2以上のXの値を宣言した時点で、《Goliath Gauntlet》の効果が適用されます。0または1を宣言した場合、《Goliath Gauntlet》は適用されません。
5.1.2b カードのプレイは、ルールまたは存在している効果によって許可されている場合にのみ宣言できます。§
例:《Tome of Torment》のテキストには「これを追放ゾーンからプレイしてもよい」と書かれています。このプレイ時常在能力が機能しているとき、これは追放ゾーンからプレイすることを許可します。《Tome of Torment》が追放ゾーンで非開示状態(裏向き)の場合、それのプレイ時常在能力は機能状態でないため、プレイを宣言することはできません。
5.1.2c プレイするカードが分割カードの場合、プレイヤーは分割カードのどちらの半面をプレイするのか宣言します。[9.2.3]分割カードが融合[8.3.38]を持つ場合、プレイヤーは両方の半面をプレイすることを宣言できます。宣言された半面(または両方)によって、そのカードがスタックに置かれたときの特性と、その後それに適用される効果が決定されます。§
例:プレイヤーが《虚空||ショック》をプレイするならば、それのいずれかの半面(《虚空》または《ショック》)の宣言か、または融合を使用して両方の半面を宣言することができます。そうすることで、それが存在しなくなるまでのスタック上でのカードの名前、タイプ、能力が決定されます。
5.1.3 コストの宣言:2番目に、プレイヤーは提示したカードのすべてのコストのパラメータを宣言します。§
5.1.3a カードにXを含む可変コストがある場合、プレイヤーはXの値[1.12.2]を宣言する必要があります。プレイヤーがコストを支払わずにカードをプレイする効果を使用し、それがコストにXを含んでいる場合、プレイヤーはXを0として宣言する義務があります。§
5.1.3b カードに選択的な追加コストがある場合、プレイヤーは支払う追加コストをすべて宣言する必要があります。§
5.1.3c カードに代替コストがある、またはプレイヤーにコストを支払わずにカードをプレイすることを許可する効果がある場合、プレイヤーは代替コストを支払うか、または効果を使用するかを宣言する必要があります。カードに代替コストやプレイヤーにコストを支払わずにカードをプレイすることを許可する効果が2つ以上ある場合、プレイヤーはこれらのうち1つだけを(あれば)宣言する必要があります。§
5.1.3d カードがアクションのタイプを持っており、それをインスタントであるかのようにプレイできる場合、プレイヤーはそのカードをインスタントであるかのようにプレイするかしないかを宣言します。§
5.1.3e 効果コストを2つ以上支払う場合、プレイヤーはそれらのコストの支払う順番を宣言します。§
5.1.4 モードと対象の宣言:3番目に、プレイヤーはすべての解決能力のパラメータを宣言します。§
5.1.4a カードにモード型解決能力がある場合、プレイヤーはそれらの能力のモードを宣言する必要があります。[1.7.5]その後、解決能力が対象を必要とする効果を生成する場合、プレイヤーはそれらの効果のすべての適正な対象を宣言する必要があります[1.8.5]。§
5.1.4b カードが攻撃の場合、プレイヤーは攻撃の対象を宣言する必要があります[1.4.5]。§
5.1.5 適正なプレイの確認:4番目に、すべてのコストを支払う前に、カードをプレイすることが適正かどうかを確認します。ルールまたは効果によってカードがプレイできない、または提示したカードのパラメータが不適正な場合、そのカードをプレイすることは不適正であり、ゲーム状況はカードを宣言する前に戻ります。[1.10.3]§
5.1.6 資源コストの計算:5番目に、提示したカードのすべての資源コストを計算します。[1.13]§
5.1.6a 最初に、ルールによって最初の資源コストが定義されます。2番目に、資源コストを設定する効果が適用されます。3番目に、資源コストを増加させる効果が適用されます。4番目かつ最後に、資源コストを減少させる効果が適用されます。効果が資源コストを0未満に減少させる場合、代わりに0まで減少させます。各ステップにおいて2つ以上の効果を適用する場合、それらはタイムスタンプ順[6.3.4]に適用されます。§
5.1.6b アクション資源コストの初期値は0です。カードがアクションのタイプを持っており、インスタントであるかのようにプレイされない場合、アクションコストの初期値は代わりに1になります。§
5.1.6c リソース資源コストは、プレイするカードの基本のリソースコストが初期値です。カードをプレイするためのリソース資源コストを置換する代替コストを宣言した場合、リソース資源コストの初期値は0に代わります。§
5.1.7 資源コストの支払い:6番目に、プレイヤーは(あれば)すべての資源コストを支払います。[1.14.2]§
5.1.7a いずれかの資源コストが完全に支払われていない場合、そのカードをプレイすることは不適正であり、ゲーム状況はカードを宣言する前に戻ります。[1.10.3]§
5.1.8 効果コストの計算:7番目に、提示したカードのすべての効果コストを計算します。§
5.1.8a いずれかの効果コストの支払いが、プレイヤーが宣言した順番の中でできない場合、そのカードをプレイすることは不適正であり、ゲーム状況はカードを宣言する前に戻ります。[1.10.3]§
5.1.9 効果コストの支払い:8番目に、プレイヤーはすべての効果コストを支払います。§
5.1.9a 置換効果が効果コストを変更し、効果コストを支払えない(効果の解決に成功しない)場合でも、そのカードをプレイできます。§
5.1.10 プレイ:9番目かつ最後に、そのカードはプレイされたとみなされ。プレイヤーは優先権を再度得ます。§
5.2 起動能力§
5.2.1 起動能力は、起動することで起動レイヤーをスタックに置くことが出来る能力です。起動能力は常に、「 [制限?] [タイプ] ― [コスト] : [能力] [条件?]」で表記されます。§
5.2.1a 制限は(あれば)能力の頭に書かれ、能力を起動できる最大回数を示します。制限がない場合、能力は何回でも起動できます。§
5.2.1b タイプはダッシュの前に書かれ、能力のタイプと、起動することで生成される起動レイヤーのタイプを示します。§
5.2.1c コストはハイフンとコロンの間に書かれます。これは能力を起動するために支払うコストを示します。コストが「0」の場合、能力を起動するためのリソースコストは0です。§
5.2.1d 能力はコロンの後に書かれ、起動レイヤーの基本の能力を示します。起動レイヤーを解決すると、そのレイヤーの解決能力によって効果が生成されます。§
5.2.1e 条件は(あれば)能力の最後に書かれ、起動条件を示します。起動能力に起動条件があり、その条件を満たしていない場合、能力を起動することはできません。§
5.2.2 起動能力を起動すると、スタック上に起動レイヤーを生成します。プレイヤーは、ルールや効果で指定がないかぎり、優先権を持っており、能力が機能状態[1.7.4]であり、プレイヤーがそれの発生源をコントロールしている(またはコントローラーがいない場合はオーナーである)場合のみ起動能力を起動できます。起動能力を起動するには、以下の手順が必要です。§
5.2.2a 起動能力の起動を宣言します。起動レイヤーがそのプレイヤーのコントロール下でスタックゾーンに生成され、スタックの一番上のレイヤーになります。起動レイヤーは起動能力の発生源と同じスーパータイプとタイプを持って生成されます。能力レイヤーに継続効果の適用が開始されます。§
5.2.2b 起動能力を起動するための残りの手順は、ステップ[5.1.3]―[5.1.10]に記載されたカードをプレイするための手順と同じで、「プレイ」を「起動」に、「カード」を「能力」に置き換えて扱います。§
5.2.3 効果によって能力を追加で起動することが許可されている場合、その起動能力は指定された回数だけ、制限を超えて起動することができます。§
5.2.3a 効果によってオブジェクトのすべての能力を追加で起動することが許可されており、そのオブジェクトが起動能力を2つ以上持っている場合、そのオブジェクトの起動能力はそれぞれ追加で起動できます。§
例:《Snap Shot》のテキストには「…… このターン、あなたがコントロールする弓の各起動能力は追加で1回、それらがインスタントであるかのように起動してもよい」と書かれており、これによりプレイヤーがコントロールする弓の起動能力はそれぞれ追加で1回起動することができます。
5.2.3b 効果によってオブジェクトを追加で起動することが許可されており、そのオブジェクトが起動能力を2つ以上持っている場合、その効果は能力が制限を超えて起動した時点で適用されます。追加で起動できる合計回数は、オブジェクト上のすべての起動能力へ分割されて適用される場合があります。§
例:《Tri-shot》のテキストには「このターン、対象のあなたがコントロールする弓1つは、追加で2回起動してもよい」と書かれており、対象の弓の起動能力を合計2回追加で起動することが出来ます。
5.2.3c 効果によってある発生源が追加で攻撃することを許可する場合、その発生源の攻撃能力([8.3.1])または攻撃効果([8.5.38])を持つ能力を起動することを指しています。§
例:《Twinning Blade》のテキストには「このターン、対象の剣で追加で1回攻撃してもよい」と書かれており、これによりプレイヤーは対象の剣の(攻撃能力か攻撃効果を持つ)起動能力を、制限を超えて追加で1回起動することができます。
5.2.3d 起動能力の追加の起動を許可する効果は加算されます。2つ以上の効果によって起動能力がその制限を超えて起動できる場合、プレイヤーはそれらの効果のうち、どれを起動に適用するかを選びます。§
5.2.3e 能力を合計何回起動できるかを示す効果は、起動能力(またはすべての起動能力の合計回数)の制限を設定します。この制限は、能力を追加で起動することを許可する効果がによって超える場合があります。§
例:《Blood on Her Hands》のテキストには「…… このターン、対象の片手武器は2回攻撃してもよい」と書かれており、これは対象の(攻撃効果を持つ)起動能力の起動できる回数を合計2回に設定する効果です。この効果を2回以上適用した場合でも、(攻撃効果を持つ)起動能力は2回までしか起動できません。
5.2.4 起動能力のコストが、その発生源が非開示状態のときのみ支払える場合、またはそれの起動条件が開示状態であることやゾーンを指定している場合、発生源が要求されている条件を満たしている場合にのみ、能力は機能状態になります。§
5.2.4a 起動能力が機能状態であるが、発生源のコントローラーがいない場合、オーナーは代わりに能力を起動することができます。§
例:《精力的な振りかぶり》のテキストには「インスタント ― これを捨てる:『活力』トークンを1つ作成する」と書かれています。この能力は、このカードがオーナーの手札にある間、機能状態になります。オーナーは発生源をコントロールしていなくても、この能力を起動できます。
5.2.4b プレイヤーが非開示状態の発生源の能力を起動した場合、能力の発生源は起動レイヤーが解決するか存在しなくなるか、または発生源が存在しなくなるまで開示状態になります。オブジェクトがこの方法で開示状態になったとき、これはどんな能力も誘発させず、どんな置換効果も置換しません。§
5.3 解決能力と解決レイヤー§
5.3.1 解決能力は、その発生源がスタック上のレイヤーとして解決された時点で、効果を生成する能力です。スタックが空であり、すべてのプレイヤーが連続してパスした場合、戦闘のレイヤーステップ以外では、スタックの一番上のレイヤーが解決されます。[7.1]レイヤーの解決は、解決の確認、常在効果、レイヤー効果、続行、スタックから離れる、クリアするの順番で実行します。§
5.3.2 解決の確認:最初に、レイヤーの解決に失敗しないかどうかを確認します。レイヤーの解決に失敗した場合、解決は中止され、レイヤーはスタック上からクリアされ、ターンプレイヤーは優先権を獲得します。レイヤーの解決に失敗するのは次の状況です。§
5.3.2a レイヤーに対象型効果を持つ解決能力があり、レイヤーをスタックに置いたときに1つ以上の対象を宣言していた場合、それらの対象のうち少なくとも1つは依然として適正な対象である必要があります。そうでない場合、レイヤーの解決に失敗します。§
5.3.2b レイヤーが状況型誘発条件を持つ誘発効果によって生成された誘発レイヤーの場合、現在のゲーム状況は状況型誘発条件を満たしている必要があります。そうでない場合、レイヤーの解決に失敗します。§
例:幻影を持つ攻撃が6
の攻撃・アクションカードに防御されています。幻影の誘発レイヤー効果を解決する前に、攻撃ヒーローは《Blinding Beam》をプレイし、防御カードは-2 を得ます。幻影の誘発レイヤーの解決時、幻影を誘発させたゲーム状況条件は満たされていないため、幻影の誘発レイヤーの解決に失敗し、効果は生成されません。
5.3.2c レイヤーが防御リアクションカードであり、現在のチェインリンク上の防御カードになることができない場合、レイヤーの解決に失敗します。§
5.3.3 常在効果:2番目に、:レイヤーの常在能力が機能状態になります。[1.7.4]§
5.3.4 レイヤー効果:3番目に、レイヤーの各解決能力が指示されている順番でその効果を生成します(続行を除く)。§
5.3.4a 効果のパラメータが未定義の場合、それらのパラメータは効果が生成される前に決定されます[1.8.6]。§
5.3.4b ある効果が失敗した場合、残りの効果は引き続き生成されます[1.8.9]。§
5.3.4c 効果の生成後にレイヤーが存在しなくなった場合、残りの解決能力とそれらが生成する効果はレイヤーの最後の情報を使用して決定されます[1.2.3]。§
5.3.4d レイヤーが融合[8.3.38]されており、それの最初の解決の場合、右側の解決能力のみが効果を生成し、その後の解決の手順は中止されてターンプレイヤーは優先権を得ます。それの2回目の解決の場合、左側の解決能力のみが効果を生成し、その後の解決の手順が続きます。§
5.3.5 続行:4番目に、レイヤーが続行を持つ場合、レイヤーをコントロールしているプレイヤーは1アクションポイントを得ます。[8.3.5]§
5.3.5a レイヤーが存在しない場合、レイヤーの最後の情報を使用して、レイヤーが続行を持っていたかを決定します[1.2.3]。§
5.3.6 スタックから離れる:5番目に、ルールや効果によってレイヤーがスタックから離れることになる場合、レイヤーはスタックを離れます。§
5.3.6a パーマネントになったカードレイヤーは闘技場に移動します。[8.2.4][8.2.13][8.2.5][8.2.9]§
5.3.6b 防御リアクションのタイプを持つカードレイヤーは、アクティブチェインリンクの防御カードになります。[8.1.3]§
5.3.7 クリア:6番目かつ最後に、レイヤーがまだスタック上にある場合、それはクリアされ、[3.0.12]その後ターンプレイヤーは優先権を得ます。§
5.4 常在能力§
5.4.1 常在能力は、スタック上のレイヤーとして解決されることなく、効果を生成する能力です。常在能力は、文として書かれています。§
5.4.2 機能状態の常在能力は、常在型継続効果を生成します。[6.2.3]§
5.4.3 メタ型常在能力は、ゲーム外のルールに適用される効果を生成する常在能力です。§
5.4.3a ゲーム中に、ゲーム外のルールを変更するメタ型常在能力が存在しなくなった場合、それはゲーム外のルールが適正であることに影響しません。§
例:《Shiyana, Diamond Gemini》のテキストには「あなたはデッキにすべてのヒーローの特化カードを入れることができる」と書かれています。シヤナをコントロールしているプレイヤーがカードプールに特化カードを入れており、シヤナがゲーム中にこのメタ型常在能力を失った場合、依然としてカードプールに特化カードを入れることは適正です。
5.4.4 プレイ時常在能力は、発生源のカードをプレイする際に適用される効果を生成する常在能力です。§
5.4.4a 追加コスト能力は、発生源のカードをプレイするための資源コストや効果コストを追加するプレイ時常在能力です。追加コスト能力は通常、「これをプレイするための追加コストとして、 [コスト] 」の形で表記され、ここでの [コスト] は支払う追加コストを意味します。追加コスト能力は、能力が「してもよい」の用語を使用しており、カードのプレイ時に宣言する必要がある場合、それは選択的です[5.1.3]。§
5.4.4b 代替コスト能力は、発生源のカードをプレイするための資源コストや効果コストを1つ以上置換するプレイ時常在能力です。代替コスト能力は通常、「 [基本] を支払うのではなく、 [コスト] をしてもよい」という形で表記され、ここでの [コスト] はカードの [基本] の資源コストや効果コストの代わりに支払う代替コストを意味します。代替コスト能力は選択的であり、カードのプレイ時に宣言する必要があります。[5.1.3]代替コストは、支払う必要のある追加コストや資源コストの変更には影響を与えません。§
5.4.4c プレイ時常在能力が発生源のプレイを参照する誘発効果を生成する場合、その効果は誘発条件が満たされていれば即座に誘発します。プレイ時常在能力の誘発効果は通常、「 [効果] 。そうしたとき、 [能力] 」の形で表記され、ここでの誘発条件はプレイ時常在能力の先行する効果を使用してカードをプレイすることです。[6.6]§
注:2022年以前に印刷されたカードは、「 [コスト] 。そうした場合、 [能力] 」の形も使用されています。ここでの能力は1つ以上の単発効果を生成します。
5.4.4d プレイ時常在能力が発生源のプレイを参照する条件型継続効果を生成する場合、その効果は条件が満たされた時点で生成されます。プレイ時常在能力の誘発効果は通常、「 [効果] 。そうしたとき、 [効果] 」の形で表記され、ここでの誘発条件はプレイ時常在能力の先行する効果を使用してカードをプレイすることです。そうした場合、 [継続効果] 」の形で表記され、ここでの置換条件はプレイ時常在能力の先攻する効果を使用してカードをプレイすることです。§
5.4.5 特性型常在能力は、通常はそのオブジェクトに記載されているはずのある特性またはある特性の値を定義する常在能力です。§
例:《Mutated Mass》のテキストには「このカードの
と は、あなたのピッチゾーンにある異なるコストを持つカードの枚数の2倍に等しい」と書かれていて、これはこのカードのパワーと防御値を、カードに記載される(c)の値の代わりに定義する特性型常在能力です。
5.4.5a 特性型常在能力は、どこにあるときも、ゲーム外でも機能します。§
5.4.6 誘発型常在能力は、単一の誘発効果を生成する常在能力です。[6.6]§
5.4.6a 誘発型常在能力の発生源が、その効果を誘発させるイベントによって存在しなくなり、そのイベントが起こる直前にその能力が機能状態であった場合、その誘発効果は誘発します。§
例:《Merciful Retribution》のテキストには「あなたがコントロールする、オーラか攻撃・アクションカードが1つ破壊されるたび、対象のヒーローに秘術ダメージを1点与える」と書かれています。《Merciful Retribution》がプレイヤーのコントロール下で闘技場にあり、これが破壊された場合、誘発効果は誘発します。何故なら、《Merciful Retribution》の破壊イベントは効果の条件でもあるためです。
5.4.7 期間型常在能力は、特定の条件下でのみ機能状態となる常在能力です。期間型条件能力は「 [条件] の間、 [能力] 」または「 [条件]の場合、 [条件] の期間、 [能力] 」の形で表記され、ここでの [能力] は常在能力で、 [条件] が満たされている間は機能状態です。§
例:《Yinti Yanti》のカードテキストには「これが防御していてあなたがオーラをコントロールしている間、これは+1
を得る」と書かれていて、これは期間型常在能力で、非パーマネントの防御カードである間は機能状態になります。これはこのカードが防御している間は条件を満たす、期間型条件を持っているためです。
5.4.7a 期間型常在能力は、それの期間型条件が満たされ発生源が開示状態である、または発生源が非開示状態であり期間型条件が明示的にそれを指定している、または発生源が非開示状態であり期間型条件は発生源が非開示ゾーンにあることを指定しているときに機能状態になります。それ以外では、期間型常在能力は機能状態ではありません。§
例:隆起は期間型常在能力で、「これが手札にある間、 ……」を意味します。ここでの期間型条件は発生源がデフォルトで非開示のゾーンにあることを指定します。これは隆起が、発生源がプレイヤーの手札で非開示状態である際に機能状態になることを意味します。
例:血の債務は期間型常在能力で、「これが追放ゾーンにある間、 ……」を意味します。ここでの期間型条件は発生源がデフォルトで開示状態のゾーンにあることを指定します。これは血の債務が、発生源がプレイヤーの追放ゾーンで非開示状態である際に機能状態にならないことを意味します。
5.4.7b 非公開型誘発能力は、発生源が非開示状態であるか非開示ゾーンにあることを期間型条件として指定する、期間型常在能力と誘発型常在能力の両方からなります。能力が機能状態である間に誘発条件を満たし、発生源が非開示状態である場合、オーナーは効果を誘発させるか選べます。誘発させた場合、能力の発生源は開示状態になり、誘発効果は誘発レイヤーを生成してスタックに追加します。発生源は、誘発レイヤーが解決されるか、存在しなくなるまで開示状態のままであり、その後それは非開示状態に戻ります。§
例:《The Librarian》のテキストには「The Librarianが裏向きで格納庫にある間、あなたのターンの開始時、これを表向きにしてもよい」と書かれています。これは非公開型誘発能力で、《The Librarian》が裏向きで格納庫にあり、ターン開始イベントが発生した際に機能状態になります。プレイヤーが効果を誘発させることを決定すると、《The Librarian》は開示状態になり、誘発レイヤーの解決時、これは格納庫で正式に表向きになります。