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4 ゲーム構造§

4.0 総則§

4.0.1 フレッシュ&ブラッドのゲームは、ゲーム開始時の手順より前に始まり、あるプレイヤーが勝利した時点かゲームが引き分けになった時点で終了します。[4.1][4.5]§

4.0.2 マッチは同じプレイヤーが同じデッキを使用する、1回以上の連続したゲームで構成されます。§

4.0.3 ターンは、プレイの順番とフェイズの構成を定めるゲーム状況のコンセプトです。§

4.0.3a ターンは3つのフェイズで構成されています。開始フェイズ、アクションフェイズ、終了フェイズです。§

4.0.3b どの時点でも、ターンは1人のプレイヤーのみが所有しています。ターンを所有しているプレイヤーが「ターンプレイヤー」です。ターンを所有していないプレイヤーは「非ターンプレイヤー」です。§

4.1 ゲームの開始§

4.1.1 ゲームを開始する手順のことを、ゲーム開始時の手順と言います。どのプレイヤーもゲーム開始時の手順中は優先権を得ません。§

4.1.2 一番目の手順として、各プレイヤーは自身のヒーローカードの自身のヒーローゾーンに表向きで置きます。§

4.1.3 二番目の手順として、プレイヤー1人を決定し、そのプレイヤーが第1ターンプレイヤーを選びます。マッチの最初のゲームの場合、双方が合意したランダムな方法を使用して、プレイヤー1人を決定します。マッチの最初のゲームでない場合、このゲームの前のゲームで最初に敗北したプレイヤーが選ぶプレイヤーになります。前のゲームが引き分けで終わった場合、選ぶプレイヤーは前のゲームと同じプレイヤーになります。その後、選ばれたプレイヤーは任意の1人のプレイヤーを第1ターンプレイヤーとして選びます。§

4.1.4 三番目の手順として、各プレイヤーは自身のカードプールから、ゲームの開始時に使用する闘技場カードを選びます。[1.3.2d]§

4.1.4a プレイヤーは、自身の腕、胴、頭、足、武器の各ゾーンごとに最大1枚の闘技場カードを選べます。各カードは、タイプやサブタイプに基づいて、対応したゾーンに装備された状態でゲームが開始します。[4.1.8]§

4.1.4b この方法で選ばれたカードは、それぞれのゾーンに裏向きで置かれるか、またはヒーローの横に裏向きの1つの束として置かれます。これらのカードとその枚数は、ゲームが始まるまでは各プレイヤーに対して非開示です。§

4.1.5 四番目の手順として、各プレイヤーは自身のカードプールから、自身のデッキとなるデッキカードを選びます。§

4.1.5a 闘技場カードはプレイヤーのデッキに含めることはできません。§

4.1.5b メタ型常在能力の効果によって、プレイヤーが自身のデッキ以外のゾーンにカードを1枚以上置いてゲームを開始できる場合、それらのカードはデッキから選ばれ、対応したゾーン、またはヒーローの隣に裏向きの1つの束として置かれます。この方法で選ばれたカードは、依然としてプレイヤーのデッキの一部とみなされます。これらのカードとその枚数は、ゲームが始まるまでは各プレイヤーに対して非開示です。§

例:ダッシュのテキストには「あなたはコスト{r}{r}以下の機械技師・アイテムを1つ闘技場に置いてゲームを開始してもよい」と書かれていて、これはゲームフォーマットがカード40枚の開始デッキを要求する場合、プレイヤーは40枚のカードから条件を満たすカードを選び、闘技場に1枚のカード、デッキゾーンに39枚のカードを置いてゲームを開始できることを意味します。

4.1.6 五番目の手順として、プレイヤーのカードプールで[4.1.4][4.1.5]で選ばれなかった他のすべてのカードはプレイヤーのインベントリになります。§

4.1.6a インベントリはゲーム内のカードの集合として定義されています。ゾーンではありません。§

4.1.6b インベントリは非開示です。プレイヤーはゲーム中に自身がオーナーのインベントリのカードを見ることはできますが、他のプレイヤーに見せる必要はありません。§

4.1.6c ゲームの開始時、プレイヤーのカードプールに残っている1枚以上のカードがルールや効果に沿っていない場合、それらのカードはゲームから乗り除かれ、ゲームのインベントリの一部とはみなされません。§

例:《Taylor》のテキストには「あなたの開始インベントリにある各装備品は、異なる名前である必要がある」と書かれていて、これはプレイヤーのカードプールに同じ名前のカードが2枚以上残っている場合、1枚目はプレイヤーのインベントリに含まれ、2枚目はゲームから取り除かれることを意味します。

4.1.7 六番目の手順として、各プレイヤーは自身の開始デッキをシャッフルし、対戦相手へシャッフルやカットしてもらうために提示します。§

4.1.7a プレイヤーが開始デッキをシャッフルまたはカットするために提示した後、そのデッキは自身のデッキゾーンに置かれ、[4.1.4][4.1.5]で選んだカードを変更することはできません。§

4.1.7b 開始デッキは各プレイヤーへ対して非開示です。対戦相手は、提示されたデッキのカードの情報を見ることはできません。§

4.1.8 七番目の手順として、第1ターンプレイヤーを開始地点として、各プレイヤーは時計回り順でそれぞれの武器と装備品を装備します。[1.1.6][8.5.41]デッキゾーン以外のゾーンでゲームを開始する他のカードを、それぞれの対応したゾーンに置きます。「ゲーム開始時」のイベントが起こり、ゲーム開始時に誘発する効果が誘発します。スタックが空になるまで、スタック上のレイヤーの解決と、ゲーム状況処理がすべてのプレイヤーが優先権をパスしているかのように実行されます[1.10.2]§

4.1.8a 2つ以上の誘発レイヤーが生成された場合、それらは第1ターンプレイヤーが選んだ順序でスタックに追加されます。[6.6.6b]§

4.1.8b プレイヤーのターン中にのみ誘発する効果がある場合、その効果はゲーム開始時の手順中には誘発しません。§

例:ヴィクターのテキストには「各ターン、あなたがコントロールする効果によって、あなたが最初に「金貨」トークンを作成したとき、カードを1枚引く」とあります。ゲーム開始時の手順中にプレイヤーが自身がコントロールする効果によって《金貨》トークンを作成した場合、そのプレイヤーのターンではないためヴィクターの効果は誘発しません。

4.1.9 八番目かつ最後の手順として、各プレイヤーはヒーローの知力と同じ数のカードを引き、第1ターンプレイヤーが開始フェイズを開始します。§

4.2 開始フェイズ§

4.2.1 どのプレイヤーも開始フェイズ中は優先権を得ません。§

4.2.2 最初に、ターンが始まります。「ターン開始時」まで継続する効果が終了します。「ターン開始時」のイベントが起こり、ターン開始時に誘発する効果が誘発します。スタックが空になるまで、スタック上のレイヤーの解決と、ゲーム状況処理がすべてのプレイヤーが優先権をパスしているかのように実行されます[1.10.2]§

4.2.3 最後に、開始フェイズが終了し、ゲームはアクションフェイズに進みます。§

4.3 アクションフェイズ§

4.3.1 一番目に、アクションフェイズが開始します。「アクションフェイズの開始時」のイベントが起こり、アクションフェイズ開始時に誘発する効果が誘発します。§

4.3.2 二番目に、ターンプレイヤーは1アクションポイントを得ます。§

4.3.2a プレイヤーがアクションポイントを得たときに誘発する効果は、ターンプレイヤーがこの方法でアクションポイントを得たときには誘発しません。§

4.3.2b プレイヤーがアクションポイントを得る際にそのイベントを変更する置換効果は、ターンプレイヤーがこの方法でアクションポイントを得る際には変更や置換をしません。§

4.3.3 三番目に、ターンプレイヤーは優先権を得ます。§

4.3.4 四番目かつ最後に、スタックが空であり、戦闘チェインが閉じており、両方のプレイヤーが優先権を連続してパスすると、アクションフェイズは終わり、ゲームは終了フェイズに進みます。§

4.4 終了フェイズ§

4.4.1 どのプレイヤーも終了フェイズ中は優先権を得ません。§

4.4.2 「終了フェイズの開始時」のイベントが起こり、終了フェイズ開始時に誘発する効果が誘発します。スタックが空になるまで、スタック上のレイヤーの解決と、ゲーム状況処理がすべてのプレイヤーが優先権をパスしているかのように実行されます[1.10.2]§

4.4.3 次に、ターン終了時の手順が起こります。ターン終了時の手順の各ステップの後に誘発効果が誘発した場合、誘発レイヤーがスタックに置かれます。その後、スタックが空になるまで、スタック上のレイヤーの解決と、ゲーム状況処理がすべてのプレイヤーが優先権をパスしているかのように実行されます。ターン終了時の手順は次の順番で実行します。§

4.4.3a すべての盟友のライフ総量を、そのオブジェクトの上にあるカウンターの変更を適用後の基本のライフにリセットします。§

4.4.3b ターンプレイヤーは、自身の手札からカードを1枚裏向きで、自身がオーナーの空の格納庫ゾーンに置くことができます。§

4.4.3c 各プレイヤーは、ピッチゾーンのカードを(あれば)好きな順番で自身のデッキの下に置きます。この方法でデッキの下に置かれるカードの順番は非公開情報です。§

4.4.3d ターンプレイヤーは自分がコントロールするすべてのパーマネントをアンタップします。[1.3.3b][8.5.56]§

4.4.3e すべてのプレイヤーは、すべてのアクションポイントとすべてのリソースポイントを失います。§

4.4.3f ターンプレイヤーは、自身の手札の枚数が自身のヒーローの知力{i}と等しくなるまでカードを引きます。ゲームの最初のターンの場合、他のすべてのプレイヤーは、自身の手札の枚数が自身のヒーローの知力{i}と等しくなるまでカードを引きます。プレイヤーが既に手札に知力の数以上の枚数のカードを持っている場合、そのプレイヤーはこの方法でカードは引きません。[8.5.6]§

4.4.4 最後に、ターンが終了します。「ターン終了時まで」と「このターン」まで継続する効果が終了します。時計回り順に次のプレイヤーが新しいターンプレイヤーになります。[1.1.6]新しいターンプレイヤーが開始フェイズを開始します。§

4.5 ゲームの終了§

4.5.1 あるプレイヤーが勝利した時点、またはゲームが引き分けになった時点でゲームはただちに終了します。§

4.5.1a あるプレイヤーがゲームに敗北してもゲームが終了しない場合、そのプレイヤーがコントロールするすべてのオブジェクトをクリアし、その後そのプレイヤーがオーナーのオブジェクトをすべてゲームから取り除きます。そのプレイヤーとそのプレイヤーのヒーローはゲームの残りの間、存在しなくなります。そのプレイヤーがコントロールするレイヤー型継続効果は、それの期間が切れるまで存在し続けます。§

例:あるプレイヤーが戦闘チェイン上の攻撃・アクションカードとスタック上の誘発レイヤーをコントロールしています。対戦相手は、そのプレイヤーがオーナーの《凍傷》トークン(トークンカード)と《Frost Hex》(デッキカード)をコントロールしています。そのプレイヤーがこの時点でゲームに敗北した場合、その攻撃はクリアされて墓地に移動し、その誘発レイヤーはスタック上から消滅し、その後そのプレイヤーがオーナーのすべてのもの(《凍傷》と《Frost Hex》を含む)はゲームから取り除かれます。

4.5.2 以下のとき、プレイヤーはゲームに勝利します。§

4.5.2a プレイヤーのすべての対戦相手がゲームに敗北した場合、そのプレイヤーはゲームに勝利します。§

4.5.2b 効果がプレイヤーはゲームに勝利すると示す場合、そのプレイヤーはゲームに勝利します。§

4.5.3 以下のとき、プレイヤーはゲームに敗北します。§

4.5.3a プレイヤーは自身のヒーローのライフ総量が0になった場合、またはヒーローをコントロールしていない場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。§

4.5.3b 効果がプレイヤーはゲームに敗北すると示す場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。§

4.5.3c プレイヤーが投了した場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。§

4.5.4 以下のとき、ゲームに残っているプレイヤーに対して、ゲームが引き分けになります。§

4.5.4a 残っているプレイヤーのすべてのヒーローのライフ総量が同時に0になった場合、残っているプレイヤーに対して、ゲームは引き分けになります。§

例:プレイヤーが2人残っています。1人のプレイヤーが、自身と対戦相手の両方を対象に《Forked Lightning》をプレイし、解決しました。どちらのプレイヤーも秘術ダメージを軽減せず、両者のライフ総量は同時に0になった結果、引き分けになります。

4.5.4b 効果がゲームは引き分けになると示す場合、残っているプレイヤーに対してゲームは引き分けになります。§

4.5.4c 残っているすべてのプレイヤーが合意による引き分けに同意した場合、ゲームは引き分けになります。残っているプレイヤーは、いつでも引き分けに同意することができます。§

4.5.4d 膠着状態が起こった場合、残っているプレイヤーに対してゲームは引き分けになります。膠着状態は、残っているすべてのプレイヤーがゲームを終了させる方向へ適正にゲーム状況を進行させることができない場合に発生します。§

例:プレイヤーが2人残っています。両方のプレイヤーは手札に《ひび割れたガラクタ》1枚のみを持っており、闘技場、お互いのデッキゾーン、格納庫ゾーン、追放ゾーンにはカードがありません。両方のプレイヤーが攻撃能力やライフ総量を減らす能力を持たない武器をコントロールしているため、ゲーム状況を終了へ勧める方法がありません。従って、両方のプレイヤーが膠着状態のため、ゲームは引き分けで終了します。

4.5.4e 手詰まりが起こった場合、残っているプレイヤーに対してゲームは引き分けになります。手詰まりは、残っているすべてのプレイヤーがゲームを終了させる方向へ適正にゲーム状況を進行させることを拒否した時点で発生します。§

例:ライフ総量が1のプレイヤーが2人残っています。両方のプレイヤーは手札には《Invert Existence》1枚と《ひび割れたガラクタ》1枚のみを持っており、装備品や武器を持っておらず、デッキゾーン、格納庫ゾーン、追放ゾーンにはカードがありません。最初に《Invert Existence》をプレイしたプレイヤーはゲームに敗北します。何故なら、相手プレイヤーが《Invert Existence》を対応してプレイすることで、先にそれを解決して勝利することができるためです。従って、両方のプレイヤーが手詰まりのため、ゲームは引き分けで終了します。